成人式はレンタルではなく母が着物を揃えてくれました。

私が初めて自分の着物を持ったのは、成人を迎える事がきっかけでした。

特に着物に対する興味もなかった私はレンタルでも構わない、と思っていましたが、母が『大人になるけじめとして持たせてやりたい』と言ってくれ、反物から選んで仕立てて貰う事になったんです。

着物を作る段になって私が連れて行かれたのは百貨店です。そこに入っている呉服屋さんで、振袖、帯、かばん、草履、その他長襦袢など着付けに必要なもの全てを揃えて貰いました。

当時、渋好みだった私が選んだのは、深い緑に流線型の模様が印象的な反物で、折角の成人式に華がなさすぎる、と呉服屋さんの方で帯には金銀色取り取りの刺繍があしらわれた物をお勧めされたことを覚えています。

恥ずかしながら、すべて親任せで用意して貰った着物ですので、買った場所が大丸百貨店の呉服屋さん、という事しか分かりません。

反物を見に行ったのは、確か成人式の前年の2月頃だったように思います。

金額については気にしなくていいと言われ、総額も教えて貰えなかったのですが、家にあるもので済ませるのではなく、すべて揃えて貰っていますから、結構な額になったのではないかと思います。

いくら着物に疎い私でも、そうそう気軽に買えるものではないという事くらいは分かっています。

ですので、成人式の振袖、という名目で買って貰う事は重々承知の上で、あえて赤やピンクなどの華やかな色を避けたのには理由があるのです。

もちろん渋い色が好きだった、という事もありますが、この深い緑なら長く、例えお嫁に行ってからでも袖を切って作り直して貰えば着られる、との思いがあったからです。

実際成人式では、我ながら地味だなぁ、と思いはしましたが、その後友人の結婚式やお正月にも着て、結婚した今は子育てがひと段落する頃を見計らって作り直そうと思っています。

今から着物を誂えられる方にアドバイス出来る事があるとしたら、それは着物の保管方法に気を配った方が良い、という事です。

我が家では、母が私の成人に合わせて桐の着物箪笥を構えてくれましたので、誂えてから10年以上経つ今でも現役で着られますが、母の若い頃の着物は、湿気や虫などで残念ながらほぼ全滅状態なんです。

母の昔の着物も、今ではあまり見られない斬新な柄の物があって、それが着られないのが、とても残念だったので、保管については身に染みています。

着物は買ってお終いではなく、その後の保管方法によって家の宝として引き継いでゆけます。お買い求めになる時はお好きな柄をお求めになって、長く愛してゆけるようなお着物に出会えるといいですね。

ただ、着物を処分する際は、買取金額は微々たるものになりますので、長く持つつもりでないと、ダメだと思います。


Comments are closed.